やちよ絵手紙の森美術館

2018年8月の絵手紙エッセー『笑っていよう』

麦藁帽子の隙間から容赦なく
強い陽射しは差し込んでくる
アスファルト道路からはもやもやと
陽炎は立ち上りサングラス越しに
見えるビル群はゆらゆらと揺れている
都会の街並みに慣れたとは言っても
真夏のビル群の光景にだけは
どうしても馴染めない
南国生まれの私は何故か
都会の夏には閉口してしまう
青い海と青い空に沸き立つ白い雲
風は熱いけれどもカラッ!とした
爽やかな風が吹いて木陰に入れば
ヒヤッとするくらいの心地よさ
背の高いビロー樹が青い空に向かい
砂浜にくっきりと細長い影を落とす
あ~、目を閉じれば幾つもの花が咲く
真っ赤なハイビスカス
紫色のブーゲンビリア、ジャガランダ
どれもこれも花々は陽気に笑っている
さあ、私も笑っていよう今日の一日

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