やちよ絵手紙の森美術館

2020年6月の絵手紙エッセー『一人じゃない』

雨上がりの草蒸す川沿いを歩くと
夏の気配を感じるようになった
道端の雑草は日増しに勢いづいて
背丈ほどに伸びた所もある
長い間の自粛生活も、マスク姿も
何となく慣れてはきたけれど
それでも家中の窓という窓を
全開にした解放感という程
楽天的になった訳ではない
新型コロナウイルスの収束も
まだ先の長い話になるという不安
まだ一応、自粛生活の継続を
とは?言うものの
どこかで誰かと心から笑いたい
どこか素敵なレストランで友達と
お喋りしながらランチもしたい
孤立した長い時間が続いたぶん
誰かと、どこかで語り合いたいのだ
一人じゃないんだと、思いたいのだ
そうする事で
まだもう少し頑張ることも出来る
何だか生きてゆけそうな気もする

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