やちよ絵手紙の森美術館

2020年2月の絵手紙エッセー『春の香り』

窓べの陽射しにはほんのりと
暖かさを感じるようになった
その陽射しを浴びたクロッカスの花も
桜草の花たちも気持ち良さそうに
のどかな時間が流れている、それから
狭い中庭に目をやれば膨らみかけた
梅の蕾が今か、今かと花開く瞬間を
待ちわびているように見える
その隣からは、おや?
甘~い香りが微かな風に運ばれて来た
ろう梅の花が幾つもの花を開かせている
もう、春が来たことを告げているのだ
冷たい北風の吹く日もある
みぞれ混じりの雨に打たれた日もあった
なのに、ちゃんと春の訪れを知っていて
甘い春の香りを届けてくれている
自然の不思議、自然のつよさ
自然の素晴らしさ
人間の私たちには、到底及びもつかない
自然の生業には感服するばかり
さあ、もう直ぐ春だよ

« 前のページに戻る