やちよ絵手紙の森美術館

2020年7月の絵手紙エッセー『初夏の香り』

短い梅雨も明けて気持ちはいよいよ
夏へと向かう。今年も酷暑の夏を
覚悟しなければならないが
何をするにしても年齢相応に
心と体がついて行かないのだ
春がきても桜も見れなかった
五月の連体も家に閉じこもったまま
ただただ窓の外を眺めながら
監禁された小鳥のように空ばかり
見ていた初めての自粛生活
こんな一年が来るとは誰も
想像だにしなかったことだろう
計画どおり行けば今頃はテレビの前で
東京オリンピック観戦に夢中だった
日本中の人々が歓喜にわいて
幸せの絶頂だったはず
でも、仕方がない。何をどう考えても
後戻りは出来ないのだから
前に進んで行くしかないのだから
さて、冷たいビールでも欽みながら
初夏の香りを楽しもうとするか

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