やちよ絵手紙の森美術館

2017年8月の絵手紙エッセー『向かい合う時間』

少しずつ秋の気配を感じるこの頃
季節の巡りは、静かにそっと
足音を忍ばせながら動いているようだ
あれほどの暑さも、日照り続きの
ポクポクした花壇や畑の土も
何となく湿り気を帯びて
元気になったような気がする
小さな秋の気配は所々に見かけられて
ちょっと嬉しい気持ちになったりする
それから、八百屋の店先には
秋の野菜や果物が並ぶようになり
夏の間さっぱりした献立ばかりで
食欲も進まず、出掛ける事も億劫で
夏の空を見上げては
溜め息ばかりをついていた
でも、こうしちゃいられない
秋が来たんだもの
秋の装いをして出掛けなくちゃ
あの友達と、こっちの友達と
心向かい合ってお茶をしようと思う
さあ、私の季節がやって来たわ

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