やちよ絵手紙の森美術館

2015年5月の絵手紙エッセー『お母さん』

五月に入ると途端に花屋の店先に
真っ赤なカーネーションの花が並び
街行く人の目を引いている
何故か、その赤い花だけは誰でも
心の奥のどこかにチクリと刺さる何かを
思い起こさせるのだろうか?
その赤い花に重なる思いは年齢を問わず
深い慈しみに似た愛を感じさせるのだろう
お母さん、母さん、かあちゃん、おふくろ
その呼び方がどうであれ
誰も皆、頭の上がらぬ想いを持っている
『ありがとう、母さん』
その言葉一つでは到底、言い尽くせない
返しきれない感謝の気持ちは一生続く
ましてや親孝行の一つも出来なかった
恩返しの真似ごとすら出来なかった
悔しい思いは、一生続く
それでも許してくれる母の愛
それでも守ってくれる母の心
『母さん、ありがとう。有り難う母さん』
なんべん言っても言い足りない

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