やちよ絵手紙の森美術館

2011年9月の絵手紙エッセー『旅に出よう』

夏が終わり、九月の暦を迎えると
急に秋めいた気分になってくる
子供たちは二学期が始まり、昼間の
公園が急に静かになった
新聞の折り込み広告は日帰りの旅や
海外旅行の案内が目立つようになり
毎日が日曜日、中高年向けの旅の誘いが
秋の到着を感じさせたりする
そう言えばこの所、ゆっくりと
旅をする気持ちの余裕を無くしていた
大震災で被災した人々の事を思うと
心から楽しむ気分になれない気がして
申し訳なさが先に立つ
だが、津波をかぶった海岸ぞいに
秋の、あの真っ青な空と同じ色の
りんどうの花が咲き始めた、という
ニュースを見たら急に
旅に出かけてみたくなった。
三陸鉄道の海岸ぞいを走る電車に
もう一度乗ってみたい気がする
秋色の衣をはおって、、、、、。

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