やちよ絵手紙の森美術館

『想い出がいっぱい』(2023年03月の絵手紙エッセー)

2023年03月の絵手紙エッセー『想い出がいっぱい』 温かな陽射しが戻り春がやってきた
もうそろそろ我慢の限界だ。と
マスクを外しゆっくり深呼吸をした
やわやかな風、清々しい風は私の
体じゅうに吸い込まれ小指の先まで
届いたように思われた
三年ぶり?いやいやもっと、もっと
長かったような鬱屈した生活は
誰の心にも暗い影をもたらして
笑顔を忘れていたような気がする
でも、ほら、空を見上げてよ
今年も変わらず桜は咲いてくれた
どの人にも永い道程の途中で
スタートの季節には
桜の花は咲き誇っていたと思う
どの年も、どの年にも桜は
皆の背中を押し励ましていた
それぞれ一人、一人、心の中に
想い出の桜は咲いていると思う
そんな想い出を数えたら
いっぱい、いっぱい、あったよね

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