やちよ絵手紙の森美術館

『こころ軽く』(2022年11月の絵手紙エッセー)

2022年11月の絵手紙エッセー『こころ軽く』 この頃、夕暮れが早くなった
オレンジ色に染まる夕日を
ゆっくりと楽しむ暇もなく
あれよあれよと薄暗くなって
草むらからは秋の虫たちの
鳴き声が聞こえて来る
夕げの支度に取り掛かろうと
台所に入ると、テーブルの上に
昼間に摘んだコスモスの花が
こんもりと飾られていた
いろいろな色のコスモスの花が
笑顔を振りまいている
見て、見て、私を見て!と
言わんばかりに咲き誇っている
まさにテーブルの上は秋そのものだ
季節の彩りは暮らしには欠かせない
どんなに忙しい一日であっても
まずテーブルの前に腰を下ろし
一息ついて、温かなお茶でも飲もう
ふわり、ふあり、心軽く、明日から
また元気に歩いて行こうと思う

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